壁の前でピョンピョン
今日はとてもいいレッスンができた。
生徒のMさんが、ずっとつまづいていた壁をのぼれた。
わかってみると簡単なことだけど、その場にいるとわからないこと、
それを彼女は理解できたようだった。
ひとつのことがわかると、それに関係することが、パーと理解できるようになる。
まさに扉が開いたときに広い草原が見える、というような感覚。
彼女はひとつのことがわかったので、次にやるべきこともすぐ飲み込めたようだった。
これで、音楽が更に楽しくなって、
音楽する力がイメージ・技術の両面から向上するとおもう。
できた!といってるときの顔をみるのはなんかいいな。
「高い壁の前でピョンピョン飛び跳ねていても、ずっとのぼれないから
階段を作っているんですよ」とぼくはいう。
「ずっとのぼれないかもしれないけど、跳ぶ力はついているんだから
きっかけがつかめたらのぼるのは早いんじゃない?」と彼女はいう。
その通り。なんというポジティブな考え方だろう。
思わず納得してしまった。
要するに、なにかをしようとするときは、
跳ぶ力と
どちらに向かって跳ぶか?
が必要なんだろうとおもった。
壁を乗り越えたら、しばらく楽しい。
そして、しばらく楽しいのに飽きて、また壁がでてくる
その繰り返し。
でも、壁を乗り越えるたびに、あなたは音楽が楽しめるようになるだよ。
といいたい。
うーん、今日はいい日だ。
あと、いつもふたりで言い合ってレッスンをしているのだけど
「この人ならあたしの思っていることを受け入れてくれるとおもって」といわれたのが
嬉しかった。