宅録環境を改善するモニタースピーカースタンド
自宅録音で音源を作ろうとするミュージシャンがふえました。ボーカルやギターを録音し、ベースやドラムやキーボードを打ちこんでデモ音源を完成させたいと、宅録をはじめた多くの人がおもったことでしょう。
しかし実際に音源制作をしてみるとおもうようにいかない。録音できるようになったけれど、音が前にでてこない、ギターとボーカルが邪魔しあっている。コンプレッサーとEQをどうやってかけていいかわからない。スピーカーでmixした音源をヘッドフォンで聴くと聴こえ方が全然違う、などなどいくら機材が手に入れやすくなったとはいえ、技術までは簡単に身につかないのが現状のようです。
かくゆう僕も、長年、各楽器の定位がうまく決められず、コンプレッサーをかけすぎてボーカルを歪ませてしまったり、EQのかけ方などで悩んでいました。しかし、ある日大きなミスを犯していたことに気づいてから宅録での音源制作が劇的にやりやすくなりました。そのミスとは
モニタースピーカーの位置が悪かった
恥ずかしいくらい基本的なことができてなかったのです。気づいてから、自分の部屋に最適な位置にモニタースピーカーが置けるようスタンドを手に入れ、いまは以前では考えられないくらい音がみえるようになりました。具体的にいうと、モニタースピーカースタンド ULTIMATE MS-90/36B を手に入れてました。そして、すこしスピーカーから離れたところにリスニングポイントをとるようにしました。しかし、なぜモニタースピーカーの位置がそれほどまでに重要なのでしょうか。
(買った製品のRockonのULTIMATE MS-90 解説ブログ)
よいモニター環境はよいmixの大前提になる
よいmixとはなんでしょうか。それは、ミュージシャンの伝えたいことが伝わるよう、各楽器の音色、音量、音圧、定位(左右、上下、前後)などのバランスを整えるということです。mixの作業では、例えばギターは左に、ボーカルとベースとキックは真ん中に、キーボードは右にと、音を配置していくのですが、その配置をする土台である音場が狂っていたら、すべてが狂ってしまいます。例えるなら、きれいな立方体の箱に音をつめていけば、きれいに音をつめることがができるけれど、ボコボコの箱に音をいれてもいびつな形でしか音が入らないようなものなのです。
実は僕もこのミスをおかしてまして、スピーカーから出た音をすごく近い距離で聴いていたのです。これが原因で、左右の距離感がおかしいままmixしてしまってました。だからスピーカーでmixしたときと、それをヘッドフォンで聴いた時の音の感じ方が全然ちがったのだとおもいます。そしてその狂った音場のうえで、音にコンプやEQをかけていたので、おかしいなうまくかけられないな、とおもっていたのでした。もっとはやく気づきたかった。
モニター環境がよくなると、音楽のすばらしさがもっと味わえる
モニタースピーカーの位置を調節して、左右もセンターもわかるようになり、音の高い低いもわかるようになったころ大切なことを思い出しました。長年忘れていたのですが音楽を聴くことが楽しいんです。音がいきいきして、ギターが、ピアノが、スネアドラムの音がくっきりみえるようになったのです。あまりにもいい音で音楽が聴けるものだから毎日、じっくり音楽を集中して聴く時間が増えました。(コーヒーをのみながらただ音楽だけを聴いている時間です。)
そして気づいたのですが、この聴くという作業が、音楽を作るうえではとても大事なのです。リスナーとしてまず音楽をしっかり聴く。それがよいmixにつながるのだと確信してます。グラミー賞をとったり、世界中で何百万枚と売れたCDをmixした超一流のエンジニアの仕事を鑑賞する。これほど自分のmixに効く経験はないでしょう。なるほど、ボーカルはこのくらい前に出すんだ、なぜドラムスネアのチューニングをこんなに下げるんだろう?とか、ギターとボーカルの音だけで十分によい音楽になってるな、とか学ぶことは多いです。これもよいモニター環境を得られたからこそわかったこです。
どのようにして、モニター環境を整えればいいか
あくまで一般論になってしまうのですが、よくいわれている方法は以下のとおりです。しかしこれはあなたの環境、部屋の形、どれくらい音がだせるか、スピーカーの大きさ、どんな音楽を作るかなどなどは考えられてないので、一般的な方法を試したうえで、自分なりの調整を加えることを強くお勧めします。ほんとに音場を整えずにmixするなんてとんでもないと今ではおもいます。
(音場が整っているかどうか判断するのは簡単です。なにかCD音源をかけて、定位の左右、上下、(できれば奥行きも)がわかる、見えるならその音場は整っているとおもいます。もしそれがみえないようなら、整っていないとおもいます。→要調整)
一般的なモニター環境、チェックリスト。
□スピーカ同士を1m以上離す
□スピーカーと自分が正三角形(もしくは二等辺三角形)の形になるようにする
□スピーカーのツイーターの位置を耳の高さ上下5cmくらいにする
□スピーカーの底にインシュレーター、なければ10円玉もしくは消しゴムを置く
さらに音場をよくするには、以下のサイトや本が参考になるとおもいます。本当にmixがやりやすくなりますよ。
■参考になった本
(ちなみにこのミスに気づけたのは、この本を読んだおかげです。書いてあることを実際やるのはけっこう手間がかかることですが、じっくりむきあってみるとすごい効果のある本だとおもいます。)
■参考になったサイト
■スタジオ持っている友人や宅録仲間にきいて、いろんな人がリーズナブルな価格帯ではオススメといっていたインシュレーター
audio-technica オススメ インシュレーター AT6099
■自分で買ったモニタースピーカースタンド ULTIMATE MS-90/36B
僕の環境では、椅子に座ったときの耳の高さが115cm、スピーカーの底からツイーターまでの距離が25cmなので、115-25=90cmのスタンドが必要だったのです。以下で検討した国内オーディオ用のスタンドはよさそうなのですが、いかんせん値段が予算オーバー。費用対効果を考えるとこのスタンドでよかったとおもってます。
■検討した製品
スピーカースタンド会社一覧
国内の会社
Kryna stage
taoctaoc
accoustic revive
Tiglon
■海外
American Recorder
Musikelectronic Geithain(スタンドのページじゃない)
ULTIMATE SUPPORT
■取り扱いがあるお店(機材探しのときによく見にいくお店)
宮地楽器のスピーカースタンド
IKEBE Power Recのスピーカースタンド
Rockon
■自作してくれる人のyahooオークションID
sumairteru
■その他メモ
YMAHA TPS SPS
TIS
sswt
JVC
hayami